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デイトリッパー入門

邦楽ロック・昭和歌謡のレビューを中心としたブログ

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ナルシシズムの顕現

2009/01/24(Sat)00:57

 秘密のケンミンSHOW面白いなー 鹿児島県民の”山形屋”へのリスペクトぶりが半端ないんですw まぁいくらか誇張されてるんだろうけど  東京一郎のコーナー最終回だったのは残念。あのチープな”お決まり”具合が好きだったのに・・・笑

 ところで、この番組観てるのは僕みたいな物好きだけかと思ってたけど、意外と人気あるみたいです。

 ネットの普及とかで「知りたい」と思ったものはほとんどタダで手に入るし、ついなんでも理解したつもりになっちゃうけど、実は提供された情報の享受者である限り、やっぱり切り取られた一部しかおしえてくんないんですよね(しかもしごく記号的に)。それにたとえ現地を体験できたとしても、おおむね観光目的で、直接その土地人の生活に触れることは普通出来ないですよね。だからやっぱりおよそ特徴的な部分だけをクローズアップされたものを提供される。これがこの番組が面白がられてる大きな原因でしょうね、きっと。
・・・でも、この番組をみたから地域を理解できてるかっていうと勿論NOですよね(笑)


 さて、今日はかなーり面白いバンドを紹介します。面白いっていうよりは(自分の聴く音楽の中では)『異質』とよぶべきでしょうか。メリーというビジュアル系バンドです。去年リリースされた一曲15分シングル『激声』を聴き、いくらか衝撃を受けました。特徴は、コッテコテのムード歌謡をベースに、時折パンク・ファンク・ジャズなどの要素を織り交ぜた、といった感じでしょうか。あと、ボーカルのナルシストぶり、イカレっぷりは正直キモイです(笑) たぶん良い意味です。 ホストまがいで中身スカスカのV系バンドなんかより、そういったパンキッシュで狂気じみたことを敢えて演じるスタンスは評価されるべきものです。(そういう点ではキューミリに通ずる部分が・・・ 対バン望む!!笑)
 たとえばですよ、好きなアーティストのパフォーマンスで「カッコイイ!」だとか「綺麗!」だとか、なんというか・・ゾクッとする瞬間、あるじゃないですか?そういう一種のエクスタシーを濃縮したような・・・ 振りたての香水みたいな、鼻をつまみたくなるようなクドさ、胡散臭さ・・・。おかしなことに、これがメリーの魅力のひとつなんです。僕の場合、楽器隊、歌メロ、雰囲気はすっごい好みなのに、声と歌詞がどうもなぁ、と首をかしげたのですが、これは『演劇』なんだって考えると、自然と耳になじんできたのです。それに、歌詞はともかく、癖をとった歌声を起用すれば、間違いなく楽曲の濃さにツブされるでしょうw 
 しかし何といっても一番の魅力は、卓越した作曲センス。「むむ、なんか昭和歌謡っぽいぞ・・!」っていうメロディーへの言葉の乗せ方。これがスゴイ。相当研究してるのか、根っからの昭和歌謡ファンなのか、どちらにしても絶妙な感覚だと思います。っていうか今の時代に恥ずかしげもなくムード歌謡を作っちゃうアーティストってだけで貴重な存在(笑) 

とまぁ御託並べるとキリがないので、とりあえず聴いてください

・・・とはいってもこの曲、「これぞメリー」という曲ではないような気がします;





「DECONTROL」CONTROL「DECONTROL」CONTROL
「DECONTROL」CONTROL「DECONTROL」CONTROL
CONTROL 「激声」 CONTROL 「激声」 CONTROL



           拡声器が空を飛ぶ




♪激声 (1/3)

 注:YouTubeでは三分の一までしか入り切らなかったので、続きは「関連動画」から。もしくはフル、歌詞付きで見られるニコニコ動画へどうぞ。

 一曲15分という問題作。今やりたいことを一曲に詰め込んでみたんだとか。アコギでのアルペジオからはじまり、力強く厳かな楽器隊が投入。一転、哀愁を帯びた泣きメロへ。 開始2分ですでに多彩な変化を見せる。しかし、まだプロローグに過ぎず。開始5分でまた転調。(上に貼ってあるのはここまで) ここのギターカッティングがとにかく格好良い。どこかレトロでジャジーなメロディーが怪しく光り、ブレイク。さらに加速、崩壊からのメインパートへの転調(8:17)・・・ 目まぐるしく繰り返す転調は聴く側に飽きさせる暇も与えず、瞬く間に15分は過ぎてしまう。
 劇画的ともいえる大袈裟な展開・悲劇性の誇張。これが得も言われぬカタルシスを生む。タイトルは「激声」ではなく、「劇声」であるべきである。歌詞が練り切れてないのと、話題性のために「15分以上」と事務所に指示されたからか(あくまで想像です)、明らかに蛇足な部分もある(特にラストの単語羅列は正直ダサいし、ムダに長い)が、それを差し引いても素晴らしい出来映え。ナルシシズム・自意識過剰にプラスの印象を与えられたのははじめてで、自分にとってはこの上なく新鮮だった。 

ちなみにもう50回以上聴いてきたけど、全く飽きがこないのに正直驚いてます。



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